
(宗教工芸新聞2014年9月15日号より引用)
しっとり紫色のフレームアレンジ
桔梗、りんどう、オダマキ。
紫色の花ばかりをあつめてアレンジしてみました。
天寿を全うした祖母が、秋になるとよく活けていたのが紫の友禅菊で、そこに庭先から摘んではあしらっていたのがやはり紫の桔梗。
秋といえば紫なのです。
カラコレスのお供え花も、白を基調に少し紫をあしらうのが定番デザインなのは、古代から最上位の地位の象徴として使われてきた色の深みに代わるものはないと感じているからです。
その紫をふんだんに使うのにふさわしいアレンジとして、今回はフレームアレンジをご紹介します。
フレームアレンジはポットに活けるのと違って、花の方向が自由ですから、同じ色ばかり集めても単調になりません。
かといって赤やピンクですと、うるさくなりがちですが、高貴な紫ならしっとりして、お仏壇との相性もぴったりです。
今回はイーゼルに飾ってみましたが、フレームアレンジならお仏壇の扉に掛けることもできますし、水なしには生きられない生花ではできないスタイルだけに、アートのお花の独壇場。
私の教室の普段のレッスンでも大人気です。
大勢の生徒さんを見ていて不思議に思うことがあります。
それは、血液型とデザインの関係です。
枠が決まっているフレームアレンジですと、特に特徴が見えやすく、A型のデザインは自由奔放、O型は几帳面な保守派、B型は何か一点へのこだわりが強い、というのが私の見解です。
一般に言われている特徴と違うかもしれませんが、長年の観察結果がこれ。
推察してから本人に尋ねると、かなりの精度で当たるのです。
ちなみに私はA型。
四角い枠に斜めや丸にアレンジしたくなってしまうのが常で、今回も斜めにしてみました。
一口に紫といっても桔梗色、すみれ色、藤色と、花の名前から古代紫、京紫と古式ゆかしい名前まで系統色だけで10を超えるそうです。
お仏壇の前に座って、そんな紫尽くしの話を、亡き祖母にゆっくり語りかけてみたくなりました。
(坂本裕美 アートフラワー作家 カラコレス代表)