

(月刊石材2013年11月号より引用)
(有)カラコレス(坂本裕美社長)が「アートのお供え花」の販売を開始した。
「最高級の造花素材でアレンジした今までにないグレードのお供え花」、「作家が心を込めてつくる」という点がポイントだ。
坂本社長は次のように話す。
「『アートのお供え花』は、作家が心を込めて、フラワーアレンジする点が他の商品と違うところで、組み合わせの仕方、デザインセンスに評価をいただいております。
素材は中国製樹脂ですが、造花の技術革新がすさまじく、世界に誇れる最高級素材です。
『アートのお供え花』は現在、日本一高い造花です(笑)」
1995年に長野市でドライフラワーのアレンジメントスクールを開校した坂本社長。
北欧のデザインを取り入れた独自のドライアートを確立し、教室は現在、県内に6ヶ所。
人気のプリザーブドフラワーも10年以上前から取り入れ、経験、デザインセンスともに有数の実績を誇る。
世界のチョコレートの祭典「サロンドショコラ・パリ2013」に出展の日本企業ブースのメインディスプレイも担当した。つまり、坂本社長自信が作家なのである。

坂本社長が「アートのお供え花」を始めたきっかけは、バラが好きだった奥さまを亡くした男性が突然、教室に来たときのこと。
その男性は「お仏壇に毎日バラを供えているが、すぐに枯れてしまうし、お金もかかる。生花に代わるものとして何かないか」と、花瓶を二つ持参。
坂本社長はブーケタイプのプリザーブドフラワーをつくり、その男性はとても喜んでくれたという。
「お客様は『楽だから』というよりも、『故人が好きだった花を長く飾りたい』『いつもきれいなお花で故人を供養したい』という想いです」と坂本社長。
お盆やお彼岸、法要、普段のお供え花として、「お仏壇の前に置きたい」と購入されるお客様が多く、新盆の盆提灯に代わるお見舞いとしてのニーズも高まっているという。
お仏壇を展示する店舗では、「お店が明るくなる」と、その販売に加えて、お店のイメージアップとして、「アートのお供え花」を飾るケースも出始めている。
もちろん、石材店の店舗に置いても、何ら違和感はないであろう。
現在、「アートのお供え花」は6タイプ(単品とセットがある)。
随時、その数を増やしていく予定だが、「作家の作品としての付加価値、クオリティーを保つために、大量生産はできません」と坂本社長。
それぞれ在庫があれば、すぐに発送できるが、欠品の場合は、最長で10日間かかる。
その高級感から、造花には見えない「アートのお供え花」。
屋外の墓参用としては気が引けるが、開眼供養の際に、この「アートのお供え花」を用意し、その後は家のお仏壇の前に置くといった利用方法もあるであろう。
店舗に置く付加価値商品として「アートのお供え花」を飾れば、お客様の目を引くこと間違いなし。多様化するニーズにも合うであろう。