
ある日、年配の男性が、大きなガラスの花瓶を二つ、両手で抱えて訪れました。
3年前に奥さまを亡くされて、お仏壇にはいつも奥さまが生前大好きだったバラの花をたくさんあげるのだと。
けれど夏の暑さで、花瓶二つにいっぱいに活けたバラが、すぐしおれてしまってかわいそう。
長持ちするお花で、お仏壇用のアレンジを作ってほしいと。
奥様が好きだった、ピンクのバラをメインにした素敵なアレンジを2つ、心を込めてお作りしました。
明日は法要という日、取りに見えた男性は、「これで妻にも合格点がもらえます。本当に生のお花みたいにきれいですね、和尚さんもびっくりだ!」とうれしそうに持って帰られました。
いつまでも咲き続けるお花は、亡くなった方を想うその人にこそ、癒しを与えることを知りました。
これが、私の造花のお供え花アレンジが生まれた原点です。
1995年 、長野県長野市にてドライフラワーアレンジメントスクールを開校しました。現在、教室は長野県内に6か所。
人気のプリザーブドフラワーも、開校すぐからレッスンやブーケ制作に取り入れるなど、経験・デザインセンスともに長野県下でもっとも実績のあるスクールとして現在も続いています。
昨今の造花のクオリティに注目し、おしゃれなお供えの花を独自開発。
作品は日本橋三越本店様、名古屋三越様はじめ、高級志向の百貨店、お仏壇店などでもお取り扱いいただいています。
空間ディスプレイ経験も豊富。
ノルディック・ジャパン環境会議など国際会議の花装飾をはじめ、京都亀岡市にあるイギリス村ドリムトンのコテージ内をアートフラワーで季節に合わせて装飾。
2013年には世界のチョコレートの祭典「サロン・デュ・ショコラ Paris」にて日本出展企業のブースを4,000輪のバラでディスプレイし、パリのマダム達に「このサロンで一番美しいブース」と称されました。
その他、個人宅・店舗・イベントスペース等のアート的な花装飾も担当。
企業の写真撮影での花装飾でもご協力しています。
スタジオや屋外ロケの撮影に同行し、造花やグリーンを用いて商品が引き立つシーン作りをサポートしています。
【花装飾協力実績】
作家としての個展は1996年より14回を数えています。
また、2005年に執筆した著書の「プリザーブ&ドライアートの世界 ~出会いは時を超える~」(信濃毎日新聞社刊)は、日本図書館協会選定図書に選ばれました。